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「カタログ制作は何から着手すればよいのかわからない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
この記事では社内でカタログ制作の担当を任された方に向けて、カタログについての基礎知識、カタログの作り方、売れるカタログを作るためのポイントをご紹介します。
カタログ制作を始める前に是非最後までご覧ください。
もくじ
カタログの種類
カタログにはいくつかの種類があることをご存知でしょうか。
カタログは利用シーンや形態にあわせて分類することができます。
以下の4種類のカタログについてご紹介します。
- ・通販カタログ
- ・業務用販売カタログ
- ・営業用カタログ
- ・デジタルカタログ
通販カタログ
カタログという言葉を聞いて一番想像しやすいのが通販カタログではないでしょうか。
通販カタログはBtoCビジネスで目にする機会が多く、一般消費者が通信販売で商品を購入する際に利用されるカタログです。
以下のような通販カタログがあります。
- ・カタログギフト
- ・生協のカタログ
業務用販売カタログ
業務用販売カタログは通販カタログと異なりBtoBビジネスで目にする機会が多く、企業間の取引で利用されます。
以下のような業務用販売カタログがあります。
- ・製造業で使用する機械や部品
- ・病院で使用する医療用機器
- ・農業、漁業で使用する肥料や餌
営業用カタログ
営業用カタログは業務用販売カタログと同様にBtoBビジネスで利用され、以下のような商品を売り込む場面で目にします。
- ・商談
- ・販促イベント
- ・展示会
業務用販売カタログは商品を注文する目的で利用されるのに対し、営業用カタログは商品を紹介し見込み顧客を獲得する役割を果たします。
デジタルカタログ
デジタルカタログは紹介した3種類のカタログをWebやPDFとして電子化したものです。
以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
- ・印刷コストがかからない
- ・ミスの修正や更新が簡単
- ・顧客にオンラインでアプローチできる
デメリット
- ・紙媒体と比較して読みづらい
- ・インターネット環境が必要
紙媒体のカタログを発行または更新する際には、時間とお金が必要になります。
デジタルカタログは印刷する必要がないので、紙媒体と比べ時間とお金をかけずに発行・更新が可能です。
またインターネット広告、SNS、SEOなどのWebマーケティング施策と組み合わせることで、オフラインではアプローチできなかった顧客に自社の商品を届けることができます。
Webマーケティングについてはこちらの記事をご覧ください。
【初心者向け】Webマーケティングとは?茨城県で「印刷」と「Webマーケティング」の支援を行う当社が、わかりやすく解説します
カタログの綴じ方
4種類のカタログを紹介しました。
ここではカタログの3つの製本方法をご紹介します。
無線綴じ
無線綴じはホッチキスの針などを利用せず、糊を使ってページと表紙を接着させる方法です。
ギフトカタログのように多くの商品を掲載し、分厚くなるカタログを綴じる際に使用します。
メリット
- ・40mmの厚さまで対応できる
- ・長期保存ができる
- ・背表紙を活用できる
デメリット
- ・カタログを開きにくい
制作するカタログが100ページ単位のページ数になる場合は無線綴じという方法で製本します。
中綴じカタログ
中綴じカタログは中心をホッチキスの針で数箇所とめる方法です。
無線綴じと異なり、数十ページ程度の厚さのカタログを制作する際に使用します。
メリット
- ・薄いカタログに対応できる
- ・カタログを開きやすい
デメリット
- ・背表紙を活用できない
- ・厚いカタログを作れない
制作するカタログのページ数がそれほど多く無い場合には中綴じという方法で製本します。
折りカタログ
折りカタログは紙を二つ折りや三つ折りしたリーフレットのようなカタログです。
メリット
- ・手軽に読める
- ・持ち運びに便利
デメリット
- ・スペースが限られる
二つ折りの場合は表裏で4面、三つ折りの場合は6面使うことができます。
無線綴じや中綴じのカタログと異なり掲載できるスペースが限られているので、会社の目玉商品や最も販売促進したい商品に絞って掲載しましょう。
商談や展示会の場合は折りカタログとその他のカタログをあわせて使ってみてはいかがでしょうか。
商品の概要を伝える時は折りカタログを、具体的に説明する場合はその他のカタログを使用するイメージです。
カタログとパンフレットの違い
ここまでカタログについてご紹介をしてきました。
カタログとパンフレットの違いはご存知でしょうか。
記載する内容と目的・対象ユーザーの観点からカタログとパンフレットの違いをご紹介します。
カタログ | パンフレット | |
内容 | 網羅的・具体的 | 特定の商品についての概要 |
目的 | 販売 | 認知 |
ターゲット | 商品への関心が高い人 | 商品をあまり知らない人 |
記載内容の違い
デジタル大辞泉でパンフレットとカタログの意味を調べてみました。
カタログ・・・展示物・商品・営業内容などについての目録や案内書
パンフレット・・・案内・説明・広告などを記載した仮とじの小冊子
辞書によるとカタログは商品の目録で、パンフレットは小冊子を意味します。
つまりカタログは会社が取り扱う商品を網羅的に掲載したものです。
カタログは細かな情報まで網羅的に記載されているため、目次や索引が必要になります。
一方でパンフレットは会社の特定の商品(一つまたは複数)についての概要を説明する小冊子です。
目的・対象ユーザーの違い
目的・対象ユーザーにおいてパンフレットとカタログにはどのような違いがあるのでしょうか。
前述の通りカタログには商品が網羅的に、パンフレットには特定商品の概要が記載されています。
カタログの目的は商品を選んで購入してもらうことです。
一方でパンフレットの目的は、会社の目玉商品を掲載し商品や会社を認知してもらうことです。
カタログはリピーターなど商品に対してすでに高い関心を持っている顧客をターゲットにし、パンフレットは商品についてあまり知らない新規顧客をターゲットとしています。
カタログに必要なページ要素
カタログ制作する際に「どのような全体構成にすればよいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
カタログは以下の2つのページ要素を盛り込みましょう。
- ・ブランド紹介ページ
- ・商品掲載ページ
CASIOの腕時計のカタログを例に具体的に解説します。
ブランド紹介ページ
出典:CASIOカタログ
ブランド紹介ページとは、商品ブランドのコンセプトをキャッチコピーや画像と一緒に説明するページです。
CASIOが販売するG-SHOCKのブランド紹介ページを見てみましょう。
G-SHOCKのブランドイメージの「強さ」を全面に押し出したデザインとなっています。
- ・強さを押し出すキャッチコピー
- ・強さを表現する黒と赤の配色
- ・色、素材、塗装についてのポイント
G-SHOCKのブランド紹介ページには上記のようなポイントがあります。
商品掲載ページ
カタログに必要なもう一つの要素は商品掲載ページです。
皆さんがイメージするカタログはこちらの商品掲載ページではないでしょうか。
画像と文章で商品の特徴を具体的に紹介しています。
カタログ制作の手順
前提となるカタログの基礎知識についての解説はここまでです。
カタログを自社で内製する場合はもちろん、外注する場合でもカタログ制作の全体の流れは把握しておきましょう。
カタログ制作のフローを知っていると、外注先ともスムーズに仕事を進めることができます。
①カタログの前提情報を整理する
- ・目的
- ・ターゲット
- ・制作期間・期限
- ・想定ページ数
- ・紙の品質
- ・印刷部数
- ・予算
カタログを作り始める前にまずは前提情報の整理を行いましょう。
目的・ターゲットによりカタログの構成やデザインが変わるため、改めて整理をした上で関係者間で共通認識を取ることをおすすめします。
また、制作期間・紙の品質・予算などは印刷会社を選定する上で重要なポイントとなります。
前提情報を整理せずに制作を進めると、手戻りが発生し時間を無駄にしてしまうかもしれません。
②カタログの全体構成を決める
整理した前提情報にあわせてカタログの全体構成を作りましょう。
ブランド紹介ページと商品掲載ページをどのように配置するかが論点となります。
ブランド紹介ページと商品掲載ページの配置には以下の2通りがあります。
- ・全体で一つのブランド紹介ページを作る
- ・商品カテゴリーごとにブランド紹介ページを作る
商品カテゴリーの多さ、カタログのページ数などから検討しましょう。
③ブランド紹介ページのデザインを作る
出典:CASIOカタログ
ブランド紹介ページはカタログを通して顧客に商品ブランドを伝える重要なページです。
配色や配置などのデザインやキャッチコピーで商品やカタログのイメージが左右されます。
ブランド紹介ページは以下の要素を入れましょう。
- ・イメージ画像
- ・キャッチコピー
- ・説明テキスト
一目でブランドイメージが伝わるような配色、インパクトのあるキャッチコピーを作ることを意識してください。
文章を詰め込みすぎると情報量が多くなり読みにくいカタログとなるため、注意が必要です。
効果の高いカタログにするために、適切なデザインが求められます。
近接(まとめる)・整列(そろえる)・反復(くりかえす)・対比(コントラスト)のデザインの基本4原則を守ると読み手に伝わるカタログを作ることができます。
デザインの基本4原則については以下の記事をご覧ください。
▼関連▼
【デザインの基本を知りたい方必見】印刷会社のデザイナーが解説するデザイン基本原則
③商品掲載ページのデザインを作る
商品掲載ページは商品の特徴を読み手に伝える重要なページです。
以下のような要素を掲載しましょう。
- ・商品名
- ・商品写真
- ・サイズなどのスペック
- ・値段
まず、同じカタログ内で使うフォーマットを作ります。
基本的には同一フォーマットのページを繰り返しますが、商品カテゴリーごとで読み手に与えるイメージを変えたい場合は配色を変えてみてはいかがでしょうか。
1ページに多くの商品を詰め込みすぎると、読みづらいページとなります。
ページの大きさにもよりますが、掲載する商品数は5〜10点を目安にしましょう。
中綴じで製本する場合、ページ数は4の倍数にあわせなければなりません。
ページが余るようでしたら、会社案内、商品秘話、その他コラムなどを入れてページ数を調整しましょう。
④原稿の校正
ブランド紹介ページ、商品掲載ページのデザインを作ったら関係者の確認を挟みましょう。
確認する項目は以下です。
- ・誤字脱字はないか
- ・不要なテキストはないか
- ・適切な写真への差し替えは必要ないか
関係者が少なく同一のオフィスにいる場合は、校正用に印刷した用紙に修正点を直接書き込みましょう。
赤色のペンを使うと修正箇所がわかりやすいです。
関係者が多く地理的な距離がある場合は、Web上で校正を行うと便利です。
文章だと修正者の細かな意図が伝わらないことがありますので、複数人で修正箇所を洗い出す際は誰が指摘した箇所なのかわかるようにしておきましょう。
印刷会社に依頼する
校正の後は印刷会社に製本を依頼します。
一度印刷してもらい、カタログの色味を確認しましょう。
そもそも、紙とWebは使用する色の形式が異なります。
紙はCMYK形式です。
CMYKとはシアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)の色材の三原色に黒(Key Plate)を加えて色を再現する方法です。
一方で、WebはRGB形式です。
RGBとは赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の光の三原色を混ぜて色を再現する方法です。
色の形式が異なるため、実際に印刷をするとWebで見ていた時と色味が変わる場合があります。
また、モニターの明るさや印刷に使用する紙やインクなどによっても色味は変わります。
一度印刷をすると簡単に修正することができません。
印刷会社に依頼する前に色味や誤字・脱字をよく確認してください。
納品
印刷物が手元に届いたら、すぐに内容に問題がないか確認しましょう。
確認する項目は以下です。
- ・色校正をしたものが反映されているか
- ・古いデータが印刷されていないか
- ・ページに抜け漏れがないか
売れるカタログを作る4つポイント
初めてカタログを作る人でも効果の出るカタログを作れるように4つのポイントをご紹介します。
目的とターゲットを整理する
カタログ制作の手順にも記載をした内容になりますが、目的とターゲットを必ず整理しましょう。
例えばターゲットが新規顧客であれば、自社の商品を網羅的に記載するのではなく自社の目玉商品の特徴などを抑えたカタログを作るべきです。
ターゲットが既存顧客であれば、欲しい商品を注文しやすいようにすべての商品の特徴と値段を網羅的に記載し、それを探しやすいように目次や索引もつけた方がよいかもしれません。
目的とターゲットによりカタログの内容は大きく変わります。
カタログの方向性がブレてしまわないように、目的とターゲットは必ず整理しましょう。
他社とカタログを差別化する
効果のあるカタログを作るために競合他社のカタログを調査し差別化を図りましょう。
- ・カタログで何をアピールしているか
- ・どのようなデザインか
競合他社のカタログで参考になる点は取り入れつつ、競合他社のカタログよりも印象に残るカタログを作るようにしましょう。
そして自社商品の強みをカタログに反映させましょう。
アンケートや消費者インタビューを通して、どのような商品が売れているのか、なぜその商品が人気なのかを把握してください。
本当に伝えたい情報のみを記載する
ターゲットにとって不要な情報までつい入れてしまいがちです。
情報量が多くなると読みづらくなり、ターゲットに刺さらないカタログとなってしまいます。
「このカタログで知りたいことを過不足なく知れるか」と常に読み手の目線になることを心がけましょう。
関係者との認識を丁寧に揃える
カタログの制作工程、関係者は多くなります。
関係者が増えると、それぞれが抱くカタログの完成イメージにズレも発生してしまいます。
カタログの制作を進める中で、無駄な手戻りが発生しないようにしなければなりません。
ページ数、製本方法、デザインの方向性などは丁寧に認識を揃えておきましょう。
カタログ制作の事例参考サイト
カタログ制作をする上で「他社のカタログのデザインを参考にしたい」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さまざまな業界のカタログを閲覧できるサイトを3つご紹介します。
パンフレット&チラシ見本帳
パンフレット、チラシ、カタログ、フリーペーパーのデザイン・レイアウトの参考サイトです。
運営者が実際の印刷物をスキャンして作成しています。
作品ごとに付いている印刷物の種類、サイズ、業界などのタグから絞り込むことができます。
大学入学案内、こどもちゃれんじ講座紹介などさまざまなパンフレットが掲載されています。
パンフレット制作ラボ
出典:パンフレット制作ラボ
パンフレット作成ラボでは実際にカタログ制作を行う会社の実績を閲覧することができます。
福祉業界、製造業、医療器具など多種多様な業界のカタログが掲載されています。
自社の業界にあう参考事例を探してみてください。
パンフレット制作
出典:パンフレット制作
パンフレット制作.jpでは累計取引実績が1,000社を超える制作会社の事例を閲覧することができます。
BtoB、BtoCビジネスを問わず、さまざまな業界のカタログが掲載されています。
是非参考にしてください。
あけぼの印刷社のカタログ制作実績
あけぼの印刷社は茨城県水戸市で「介護ベット」や「車いす」など福祉用具の「レンタル卸・販売事業」を行っているプライムケア関東株式会社様のカタログ制作を担当しました。
パンフレットに掲載する福祉用具の種類がたくさんあるので、誰が見ても分かるように用具の画像の「配置」を重視しました。また、用具を利用するお客様がイメージしやすいように、「利用シーン」も記載しています。
プライムケア関東株式会社のご担当者様からは「レスポンスが早く、融通を利かせて、対応してくれた。全て対応がよく、5段階評価があるとすると満点」とご評価いただけました。
カタログ制作・印刷でお悩みの方は是非お気軽にお声がけください。
▼関連▼
【茨城県水戸市】プライムケア関東株式会社様「カタログ×デザイン制作」
まとめ
カタログ制作の手順とポイントを把握しておけば、カタログ制作を初めて担当する方でもスムーズに進めることができます。
カタログの種類や製本方法などの基礎知識を知り、目的・ターゲットを整理してから制作に取り掛かりましょう。
あけぼの印刷社ではカタログだけでなく、パンフレット、チラシ、店内販促物などさまざまな印刷物の制作を承ります。
是非お気軽にお声がけください。