カテゴリー一覧
ランキング
タグ一覧
「マーケティング効果を最大化するために、Web以外の媒体でも顧客にアプローチしてみたい」と考えている販促担当の方もいるのではないでしょうか。
Webだけでしかマーケティングをしていないという企業も耳にします。数ある媒体の中で一つしか利用しない場合、アプローチできるターゲットが少なくなります。さまざまなメディアを組み合わせ、自社の商品・サービスを宣伝することをクロスメディアと呼びます。
施策効果を高めるクロスメディアとは何か、どのようなメリットがあるのか、事例を紹介します。
もくじ
クロスメディアとは
クロスメディアとはさまざまな媒体を組み合わせて自社の商品・サービスを宣伝することです。チラシやダイレクトメールといった紙媒体、Webサイト、テレビ、ラジオ、屋外広告などが利用されます。
例えばチラシに記載されているQRコードからWebサイトに遷移するというように、顧客に複数の媒体で商品・サービスの情報を提供し、購入を促します。
それぞれの媒体が互いに情報を補完するため、相乗効果が期待できます。
クロスメディアのメリット
クロスメディアを利用している企業が頭に思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
さまざまな媒体を活用して商品・サービスの宣伝を行う3つのメリットをご紹介します。
媒体ごとの強みを活かすことができる
クロスメディアでは異なる媒体の強みを活かした相乗効果が期待できます。
例えばTVや新聞などのマスメディアは多くの人にアプローチします。チラシなど紙媒体は手元に存在するので記憶に残りやすく、またシニア層へ効果的にアプローチします。Web媒体は閲覧数や購入率の正確な効果測定ができます。
媒体を組み合わせ、それぞれの媒体の強みを活かすと、効果的なマーケティングにつながります。
同じ顧客に何度もアプローチができる
「エビングハウスの忘却曲線」という時間の経過による人の記憶の保持率をご存知でしょうか。
研究によると、人の記憶の保持率は1日後には33%、31日後には21%まで下がります。つまり顧客は商品・サービスを知ってもすぐに忘れてしまいます。
さまざまな媒体を用いて一人の顧客に複数回アプローチすると、商品・サービスが記憶に残りやすくなります。
ただし一人の顧客に頻繁に同じ情報を提供し続けると、しつこいと判断されブランドイメージを傷つける恐れがあるため注意が必要です。
さまざまな層にアプローチができる
複数の媒体を活用すると、さまざまな層の顧客に商品・サービスの情報を届けることができます。
例えば商品・サービスを全年代に購入してほしい場合はテレビCM、シニア層の場合は紙媒体、若者の場合はWebというように、媒体によりアプローチできる層が異なります。
その他にも、主婦に購入してほしい場合は平日のお昼のテレビCM、サラリーマンには新聞やビジネス情報を集約したWebサイト、テレビ視聴をしない若者にはYouTubeやSNSといった媒体が効果的です。
同じ年代の人でも趣味や職業により頻繁に使用する媒体は異なります。ターゲットのライフスタイルにあわせた媒体を選んで、一人でも多くの顧客に商品・サービスを届けましょう。
クロスメディアに利用される3つのメディア
クロスメディアにはどのような媒体が活用されるのでしょうか。
インターネットメディア、アナログメディア、マスメディアの3つの特徴をご紹介します。
インターネットメディア
- ・オウンドメディア
- ・SNS
- ・メールマガジン
- ・動画配信サイト
- ・その他Web広告
インターネットメディアとはスマートフォンやパソコンを用いてインターネット上で閲覧する媒体です。インターネットは若者からシニア層まで全年代で利用されているため、マーケティングには欠かせません。
メリット
- ・全年代にアプローチできる
- ・世界中の人にアプローチできる
- ・Web広告などは年代、性別でのターゲティングができる
- ・数値で成果測定ができる
インターネットメディアのメリットは場所や年代を問わず幅広くアプローチできることです。インプレッション数、購入率など成果を数値で測定できるため、施策の改善につなげやすいです。
デメリット
- ・消費者の信頼を得にくい
- ・広告が無視されやすい
インターネットメディアのデメリットには消費者の信頼を得にくいことと広告が無視されやすいことがあげられます。
バナーブラインドネスという言葉をご存知ですか。バナーブラインドネスとは顧客がインターネット上の広告バナーを無意識で無視する傾向のことです。
インターネットメディアは幅広い層にアプローチできる一方で、消費者の信頼獲得の難しさや無視されやすいというデメリットを抱えています。
アナログメディア
- ・折込チラシ
- ・ダイレクトメール
- ・店頭広告
- ・屋外広告
アナログメディアとは主に紙を活用した媒体です。
チラシや屋外広告など日常生活の中でよく目にするため、消費者にとって比較的馴染みがあります。
メリット
- ・消費者に居住地域に合わせてターゲティングができる
- ・詳細な情報を伝えることができる
- ・触れることができるため、記憶に残りやすい
チラシや屋外広告は地理的なターゲティングを行う際に効果的です。チラシやダイレクトメールはWeb広告などとは異なり実在するため記憶に残りやすいです。保管される場合もあるため、持続的にアプローチできます。
デメリット
- ・正確な成果測定ができず改善が難しい
- ・年代でアプローチできる人が限られる
- ・印刷費用などコストがかかる
- ・やり直しができないので、制作工数がかかる
紙媒体は広告を見た人の数がわからないため、改善が難しいです。また印刷費用などのコストがかかったり、Web媒体のようにすぐに修正ができなかったりする点もデメリットです。
マスメディア
- ・テレビ
- ・ラジオ
- ・雑誌
- ・新聞
マスメディアとは不特定多数の大衆に情報を伝達する媒体で、上記の4つの媒体が挙げられます。
株式会社電通の「2021年 日本の広告」によると、今まで日本の広告費の中で最も大きい規模であったマスメディア広告費は、2021年に初めてインターネット広告費を下回りました。
それでもマスメディアは日本の広告費用の36.1%を占めています。
メリット
- ・多くの人に認知効果が期待できる
- ・信頼性が高いので広告として敬遠されにくい
マスメディアは信頼性が高いため、多くの人に効率的にアプローチすることができます。
デメリット
- ・費用がかかる
- ・その場で購入につながりにくい
- ・市場規模が小さくなっている
テレビCMなどマスメディアは多くの人にアプローチが可能ですが、他の媒体と比較し費用がかかってしまいます。
市場規模は年々減少しているため、今後はこれまでと同様の効果は期待できないかもしれません。
クロスメディアの組み合わせ事例
「クロスメディアどのような媒体の組み合わせが利用されるか想像がつかない」という方もいるのではないでしょうか。
クロスメディアの組み合わせ事例をご紹介します。
テレビCM×Web
株式会社リクルートが運営する不動産サイトのSUUMOはテレビCMとWebを活用しています。
テレビCMで多くの消費者にアプローチをし、興味を持った人が「スーモ」と検索する導線を整えています。
公式Webページがインターネット検索画面で上位表示されるため、消費者は全国の不動産を簡単に探すことができます。
テレビCM×試供品
再春館製薬所のドモホルンリンクルはテレビCMを活用し3日分の試供品を配布しています。
テレビCMを活用し多くの消費者に実際の商品を試してもらうことで、ドモホルンリンクルの購入率を高めています。
SNS×オウンドメディア
日産自動車は、Instagramのグローバルアカウントで600万人以上のフォロワー数を誇ります。ポイントはスタイリッシュな自社商品のクリエイティブだけを集め、ブランドイメージを醸成し、UGCをリポストしていることです。ユーザーとコミュニケーションを取ることでファン化につなげることができています。
Instagramで集めたファンを、アカウントのプロフィール画面から公式Webサイトへと流入させています。
ECサイト× ダイレクトメール
通販サイトのdinosは商品をカートに入れてから離脱した顧客に、最短24時間以内で紙媒体のダイレクトメールを送る施策を行いました。
結果、ダイレクトメールを送らなかった顧客と比較し購入率が20%増加したそうです。こちらの施策は日本郵便が主催する第33回全日本DM大賞でグランプリを獲得しました。
OOH(屋外広告)× SNS
動画配信サービスのNetflixは新宿駅の屋外広告とSNSを掛け合わせたキャンペーンを行いました。
「#Netflixアニ目」というハッシュタグと一緒に屋外広告の写真をSNSに投稿するとステッカーがもらえるキャンペーンです。
- ・なんとなく屋外広告を見た人にもSNSで改めて広告を目にする
- ・SNSを見た人が屋外広告を見に行く
と消費者が双方向に動く導線を整理しました。屋外広告のインパクトの強さとSNSの拡散性を上手く活用した事例です。
クロスメディアのポイント
クロスメディアはとりあえず媒体を組み合わせればよいというわけではありません。
クロスメディアを成功させるための2つのポイントを紹介します。
商品のターゲットと媒体の特徴を組み合わせ導線を作る
商品・サービスのターゲットに合わせた媒体を選びましょう。
例えば若者をターゲットとする商品の宣伝をWebを使って行っているとします。この場合はクロスメディアとして紙媒体よりもSNSが適切だと考えられます。
ターゲットの検索行動やライフスタイルなどにあわせた導線を作るようにしましょう。
顧客データの分析と改善
効果的なマーケティングにはデータ分析が欠かせません。
いくつかの媒体を試したら、どの媒体の購買率が高いのかなどを分析することで、より効果的な媒体を探ることができます。
チラシやSNSなどWebサイトへの導線が複数ある場合は、どこからWebサイトに流入したのかわかるようにしましょう。
あけぼの印刷社のクロスメディアの事例
当社は茨城県ひたちなか市で自動車整備・販売を行う小野瀬自動車株式会社様の集客サポートを行いました。
- ・若年層の方にも小野瀬自動車を知ってほしい
- ・チラシのポスティングを行ったが来店に繋がっているのか分からない
- ・Web広告を自社で試したものの運用の仕方が分からず頓挫してしまった
- ・費用対効果の良い集客方法がないか探している
上記のようなお悩みを解決するために、当社で企画立案を行い、チラシやWebを活用した施策を行いました。具体的な施策は以下の通りです。
- ・チラシのポスティング
- ・Youtube広告・Facebook(Instagram)広告による認知拡大
- ・リスティング広告による顕在層(車を探して検索を行っている方々)へのリーチ
- ・リマーケティング広告による追客
今回、2週間にわたりWeb広告やポスティングを行った結果、前年同月比250%の制約件数となりました。
2019年11月には2件だった自動車の販売数はコロナ禍になり2020年8月〜10月までの3か月間0件になりましたが、今回の施策で5件の成約を獲得しました。
▼関連記事「【茨城県ひたちなか市】小野瀬自動車様「チラシ×Web広告」
https://www.akebono-print.co.jp/case/onose-motors/
まとめ:複数のメディアの強みを活かした効果的なマーケティングを行いましょう
クロスメディアを活用すると、さまざまな媒体の強みを活かしたマーケティングができます。商品・サービスのターゲットにあわせた適切な媒体を選び、認知率・購買率の向上につなげましょう。
あけぼの印刷社はWebやチラシなどを活用したマーケティング支援も行っております。
クロスメディアを活用したマーケティングに興味がある方はお気軽にご連絡ください。