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「ECサイトの売上を伸ばすための方法を知りたい」、「ECマーケティングの基礎を理解したいけど、何から勉強すればよいかわからない」と感じている販促担当の方もいるのではないでしょうか。
オンラインで商品を購入することが当たり前になり、さまざまな企業がECマーケティングに力を入れています。
今回はECマーケティングの基礎知識や、売上を伸ばすための施策をご紹介します。
もくじ
ECマーケティングとは
ECマーケティングは一言でいうと、「ECサイト上で行うマーケティングのこと」です。
そもそも「マーケティング」とはどのような意味を持つのでしょうか。グロービス経営大学院のMBA用語集では、以下のように定義されています。
「マーケティングとは、顧客満足を軸に『売れる仕組み』を考える活動。顧客からの信頼を勝ち取り、継続的に成長することを目的とする。」(引用:グロービス経営大学院 MBA用語集)
これを参考にすると、ECマーケティングとは、「EC上で『売れる仕組み』を作る活動であり、顧客に価値を提供することで、長期的・継続的な売上を獲得すること」ということができます。
ECマーケティングの3つの特徴をご紹介します。
特徴①:世界中の顧客に販売ができる
実店舗で行うビジネスは顧客に足を運んでもらわなければならないので、マーケットが地理的に制限されます。ECサイトはインターネットを介して世界中の誰にでも商品やサービスを販売できます。
ただし日本に住む人と外国に住む人では言語や文化が違うため、それぞれのターゲットにあわせたECサイトを構築する必要があります。
特徴②:幅広い年代にアプローチすることができる
ECサイトは実店舗がないため対面での接客が不要になる代わりに、スマートフォンやパソコンで商品・サービスの販売を行います。
「ECサイトではシニア層へのアプローチが難しい」と感じる方もいるのではないでしょうか。
データマーケティング支援のGlossom株式会社が行った『ソーシャルコマースに関する定点調査2021』によると、年代別でECサイトの利用率にはほとんど差がありません。70代でも80%を超える方がECサイトを利用していることがわかります。
特徴③:アクセス履歴や購入履歴などが蓄積され、データ分析ができる
ECマーケティングではあらゆるデータを取得できるため、分析ができます。
例えば、サイトのアクセス数や商品・サービスの購入件数、購入者の年齢や性別などのデータを取得できます。
実店舗のマーケティングでは取得が難しいデータも、ECマーケティングでは取得し分析できるため、施策の改善が比較的容易です。
ECマーケティングで売上を伸ばすための基本的な考え方
ECマーケティングで売上を伸ばすためには、顧客の購買プロセスを分解し、課題を特定しなければなりません。
ECマーケティングは集客、接客、追客の3つのプロセスがあります。
集客とは顧客を集めること、接客とは商品・サービス購入時の顧客体験を設計すること、追客とは顧客にリピートしてもらうことを指します。
このようにプロセスを分解して考えることで、売上を伸ばすための課題を特定しやすくなります。課題を特定した後は、適切な施策を実行し改善をしましょう。
ECマーケティングで集客に使える施策
自社のECサイトに効果的に集客をするための代表的な施策を紹介します。
SEO(Serch Serch Engine Optimization)
SEO(Serch Serch Engine Optimization)は自社のWebコンテンツがGoogleやYahoo!などの検索結果で上位表示されるための手法で、日本語では検索エンジン最適化と呼ばれます。
SEOのメリットには、以下が挙げられます。
- ・自社サイトへの流入数の増加
- ・購買欲が高い顧客層の囲い込み
- ・中長期的に安定して集客ができる
▼関連記事:【初心者向け】SEO対策とは?自分でできる対策方法やポイントを解説
https://www.akebono-print.co.jp/2021/12/17/seo-measures/
インターネット広告
Googleなどの検索結果画面などのWebサイトやSNSで表示する有料広告をインターネット広告と呼びます。インターネット広告は「インプレッション課金型」と「クリック課金型」に分けることができます。
「インプレッション課金型」とは広告が閲覧されると課金され、「クリック課金型」は広告がクリックされると課金される仕組みです。インターネット広告の種類は多岐にわたるため、それぞれの特徴を理解し、目的に応じて使い分ける必要があります。
広告の種類 | 内容 |
リスティング広告 | GoogleやYahoo!などの検索結果画面の最上部に表示される広告。検索ニーズに合わせて表示ができるため、広告効果を効率よく得られる。 |
アドネットワーク広告 | アドネットワーク業者と契約をすることで、複数のWebサイトにまとめて広告配信をする方法。Google AdSenseが該当する。 |
SNS広告 | Instagram、Facebook、Twitter、TikTokなどのSNSに広告配信をする方法。地域、年齢、性別、趣味・嗜好などによってターゲティングが可能。 |
アフィリエイト広告 | アフィリエイトサイトと契約をすることで広告配信をする方法。広告経由で商品に購入が発生すると課金が発生する。 |
SNSマーケティング
SNSマーケティングは多くの企業が活用しています。Instagram、Facebook、Twitter、TikTokなどのSNSの特徴である「拡散性の高さ」を利用し、ECサイトへの流入や商品・サービスの購入につなげることができます。
▼関連:【SNSマーケティングの基本】SNSで集客するために必要なこととは?成功事例も解説します
https://www.akebono-print.co.jp/2022/02/04/snsmarketing/
ECマーケティングで接客に使える施策
接客とはWebサイトや店舗で商品・サービス購入時の顧客体験を設計することです。
自社のECサイトで効果的に接客を行い、購入率を高めるための代表的な施策を紹介します。
LPO(Landing Page Optimization:ランディングページ最適化)
「LPO」とは、成約率を上げるためにランディングページを改善することです。
ランディングページ(LP)とは、ホームページのなかで訪問者が最初にアクセスして「着地(land)」したページのことです。
LPは商品の注文やお問い合わせを獲得することを目的としているため、お客様の行動を促すデザインを作ることが重要です。
LPOの例としては以下の項目が挙げられます。
- ・Webサイトの構成変更
- ・Webサイトの色や文章の変更
- ・掲載情報の修正
- ・購入ボタン、お問い合せフォームの修正
▼あけぼの印刷社で制作したLPOの事例を紹介しています。
https://www.akebono-print.co.jp/service/homepage/
EFO(Entry Form Optimization):入力フォーム最適化
「EFO」とは購入フォームや問い合わせフォームなどのエントリーフォームを改善し、購入直前の離脱を防ぐことです。
エントリーフォームが長かったり入力しづらいと、購入直前でサイトから離脱してしまうため、簡潔で分かりやすいエントリーフォームを作成することが重要です。
LPOの例としては以下の項目が挙げられます。
- ・入力項目を必要最低限にする
- ・入力エラーの原因を表示して、修正しやすくする
- ・郵便番号による住所検索機能をつける
- ・入力完了までの到達率を表示する
ECサイト機能の充実化
顧客にニーズのある機能をECサイトに追加すると、購入率の上昇が期待できます。
サイトの購入率を高めるためにおすすめの機能をご紹介します。
- ・商品をレコメンドする
- ・他の購入者レビューを表示する
- ・チャットボットを設置する
- ・クレジットカードや電子マネーなど決済方法を充実化する
- ・会員登録なしで購入ができるようにする
ただし、機能が多く使いづらいECサイトとならないように注意が必要です。
ECマーケティングで追客に使える施策
追客とは顧客にリピートしてもらうことです。
効果的に追客を行い、リピート率を高めるための代表的な施策を紹介します。
メールマガジン
メールマガジンは既存顧客とのコミュニケーションを取るための方法の一つです。
キャンペーンや新商品のお知らせなど顧客が興味のある内容を配信すると、リピート購入につながります。
開封率、クリック率などを分析することで、効果的なタイトルや文章へと改善できます。
アプリでのPUSH通知
Web版だけでなくアプリ版のECサイトもある場合、PUSH通知の配信が効果的です。
サービスを繰り返し使用している、もしくは繰り返し使用する意思がある人がアプリをインストールします。
このような商品を購入しやすい層にアプローチすると、リピート率を効率的に高めることができます。
クーポン・ポイントを配布する
既存顧客向けの代表的な販促施策にクーポンやポイントがあります。
例えば以下のような施策を行うのはいかがでしょうか。
- ・購入金額に応じた会員ランクを設け、ポイントを還元する
- ・特定の期間に商品を購入した人に次回で使える10%OFFクーポンを配布
会員ランクにあわせてポイント還元率を上げると、顧客は高い会員ランクを目指すためリピート率の増加につながります。
クーポンを配りすぎると、割引がないと購入しない顧客が増えることもあるので注意が必要です。
ECマーケティングに役立つ資格
「ECサイトの売上を伸ばすために、スキルを身に付けたい」という方もいるのではないでしょうか。ECサイトに必要なWebデザインやマーケティングスキルを身に付けられる資格を4つご紹介します。
ネットショップ実務士
一般財団法人ネットショップ能力認定機構が主催するネットショップ実務士は、ECサイト運営に必要なマネジメント能力、Web制作能力、運営能力、プロモーション能力を測定するための資格です。
- ・レベル3:実務経験
- ・レベル2:実践知識
- ・レベル1:基礎知識
現在はスキルごとに指定された条件をクリアすることで、3段階のネットショップ実務士の資格を取得できます。
ウェブ解析士
Webサイトへのアクセスデータを解析し、デジタルマーケティングを通して事業の成果を導く人材。これまで20,000名以上が資格を保有しており、Webマーケティングで最も有名な資格のひとつです。
具体的に以下の業務で活かせます。
- KPI(重要業績評価指標)の立て方
- Web解析用語の理解
- サイトへの流入解析
- Web解析レポートの作成
当社でもウェブ解析士が複数在籍しています。未経験から資格取得したスタッフにインタビューをした記事があります。受験をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
▼【未経験からマーケティング職に】「ウェブ解析士」のリアルをお届け。資格を取得したスタッフにインタビューしました
https://www.akebono-print.co.jp/2022/02/14/webanalyticsconsultant-interview/
Google アナリティクス個人認定資格
Googleアナリティクス個人認定資格とはGoogleアナリティクスの知識や技能を測定するための認定資格です。そもそもGoogleアナリティクスとはGoogleが提供するデータ分析ツールで、Webサイトの訪問数や滞在時間などを測定できます。
認定資格ではGoogleアナリティクスの導入、設定、カスタマイズなどについて網羅的に問われます。資格の有効期間は1年間と短いですが、無料で受験することが可能です。
GoogleがオンラインでGoogleアナリティクスについて学べる動画を公開しているため、資格の勉強も気軽に始められます。
ウェブデザイン技能検定
厚生労働省より認定を受け、特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会が実施している技能検定制度です。
実技と学科試験でウェブデザインの知識、技能、実務経験が問われます。
難易度が一番易しい3級は実技試験8,000円、学科試験6,000円で受験できます。
まとめ:ECマーケティングを理解して効率的に売上を伸ばそう
ECマーケティングは店舗を持たず、世界中に商品やサービスを売ることができます。
アクセス数や購入率など数値化できるデータをもとに改善し効率的に売上を伸ばしましょう。
ECマーケティングで成果を出すには販促担当者のスキルアップも不可欠です。
今回紹介した資格も活用し、Webデザインやマーケティングのスキルを身に付けるようにしましょう。
当社は、印刷事業を基盤にしながらも、マーケティングの支援も行っています。
マーケティングに関するプロも在籍しているため、目的にあった施策を提供することができます。
お気軽にご相談ください。