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「インフルエンサーマーケティングに取り組む企業が増えているので、基礎知識を勉強したい」「インフルエンサーマーケティングの事例について知りたい」と考えている販促担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はインフルエンサーマーケティングの目的やメリットなどの基礎知識から事例までをご紹介します。
もくじ
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーマーケティングとは、企業が自社の商品・サービスの認知拡大や売上増加を狙い、インフルエンサーと呼ばれる影響力のある人にPRを依頼する方法です。若年層を中心にSNSが普及したことで、近年注目を集めている宣伝方法です。
インフルエンサーマーケティングの市場規模
2020年のサイバー・バスの調査によると、インフルエンサーマーケティングの市場規模の推計は2018年から2025年まで右肩上がりとなっています。
主にYoutubeやInstagramがインフルエンサーマーケティングに活用されており、最近ではTikTokなど新たなSNSが活用されることも増えています。
インフルエンサーの種類
インフルエンサーはフォロワー数に応じて4種類に分けられます。
それぞれの特徴を見てみましょう。
メガインフルエンサー
フォロワー数が100万人以上のインフルエンサーをメガインフルエンサーと呼びます。芸能人、モデル、人気Youtuberなどのいわゆる有名人と呼ばれる人たちです。幅広いフォロワーがいるため、さまざまな層にリーチすることができます。
ミドルインフルエンサー
フォロワー数が10万人〜100万人のインフルエンサーをミドルインフルエンサーと呼びます。特定分野において知名度・影響力を持っている上に「いいね」や「シェア」といったエンゲージメント率が高いため、多くの人にリーチすることができます。
マイクロインフルエンサー
フォロワー数が1万人〜10万人のインフルエンサーをマイクロインフルエンサーと呼びます。この層には、社会人や学生など一般の方も多くいます。ユーザーとの距離感が近いため、エンゲージメント率が高く、特定分野の人に効率よくアプローチすることができます。
ナノインフルエンサー
フォロワー数が1,000人〜1万人のインフルエンサーをナノインフルエンサーと呼びます。
学生や主婦など、通常よりもフォロワーが多い一般の人というイメージです。これまでに紹介したインフルエンサーよりも、フォロワー数は少なくなりますが、ひとりひとりのユーザーとの距離が非常に近いため、高いエンゲージメント率を確保できます。ただし、企業が活用するインフルエンサーマーケティングでは、ナノインフルエンサーの起用例はそれほど多くはありません。
インフルエンサーマーケティングで使われる媒体
インフルエンサーマーケティングに使用される代表的なSNSは以下の通りです。
日本国内におけるInstagramの月間アクティブユーザーは3,300万人を突破しています。年代別の利用率は、10代と20代が約70%、30代が約55%、40代が約40%。若年層に限らず、幅広い年代に利用が広がっています。ハッシュタグ検索、Instagramライブによるリアルタイムコミュニケーション、ショップ機能などがインフルエンサーマーケティングに活用されます。
▼参考
【2022最新版】Instagramをマーケティングに使うには?集客のコツを徹底解説します!
Youtube
Youtubeでは、文字や写真では伝えきれない商品・サービスに関する詳細な情報や使用感を動画で伝えることができます。特定の分野に詳しいYoutuberをインフルエンサーとして起用することで効果が見込めます。
Bitstarの2021年タイアップ動画再生回数ランキングによると、ゲームの「荒野行動」、質の高い睡眠を確保するための寝具を取り扱う「ブレインスリープ」、同世代でつながれる音声SNSの「Yay!」のタイアップ動画が多く再生されています。
Twitter
Twitterの最大の特徴はリアルタイム性と拡散力の高さです。リアルタイムな情報はTwitterを通して検索されることも多く、人気の投稿はトレンド入りをして注目を集めます。リツイートや引用リツイートなど、拡散力の高さがインフルエンサーマーケティングに活用されています。
TikTok
TikTokは15秒程度の短尺動画をメインとする動画投稿SNSです。2021年8月時点で国内の16歳以上の月間アクティブユーザーは約1,700万人となっています。10〜20代の男女が利用者全体の48.2%を占めており、特に若年層に普及しています。TikTokは拡散力の高さとユーザーの高い反応率が特徴です。ハッシュタグチャレンジと呼ばれるキャンペーンがインフルエンサーマーケティングに利用されます。
▼参考
【SNSマーケティング】TikTokを使った集客方法とは?TikTokの基礎知識から成功事例まで解説します
インフルエンサーマーケティングのメリット
インフルエンサーマーケティングの5つのメリットをご紹介します。
①柔軟に施策を展開できる
インフルエンサー、投稿媒体、キャンペーンの内容の選び方によって、柔軟に施策を実施できます。インフルエンサーの具体的な使用シーンは以下の通りです。
- ・インフルエンサーを商品・サービスのアンバサダーとして起用し、ブランド認知を高める
- ・商品・サービスのファン作りのため、インフルエンサーに監修やコラボをしてもらう
- ・イベント集客のため、インフルエンサーに登壇してもらう
- ・インフルエンサーに商品・サービスのレビューを依頼し、信頼度の向上と販売促進につなげる
まずは、販売促進、商品・サービスのファンづくり、売上増加など、インフルエンサーマーケティングの目的を明確にし、効果的な施策を考えてみるのはいかがでしょうか。
②ターゲティングができる
以下の項目を意識しながらインフルエンサーを適切に選ぶことで、最適なターゲティングが可能になります。
- ・インフルエンサーがどの分野の発信を得意としているのか
- ・フォロワーは男女どちらが多いのか
- ・フォロワーに多い年齢層は何歳か
届けたい商品・サービスのターゲットを明確にした上で、適切なインフルエンサーを起用しましょう。
③商品・サービスへの信頼度を高められる
インフルエンサーが紹介している商品やサービスは、主にそのインフルエンサーのファンに向けてPRができるため、「〇〇さんが使用する商品なら安心して使える」「〇〇さんが使用している同じ商品を私も使いたい」と思ってもらいやすいでしょう。インフルエンサーという影響力のある第三者を介することで、従来の企業から発信する広告に比べて情報の信憑性や安心感が高まります。
④拡散性が高い
フォロワー数の多いインフルエンサーに商品・サービスを紹介してもらうと、多くの消費者にリーチすることができます。インフルエンサーマーケティングではSNSが多く活用されるため、拡散性の高さによってリーチ効果もより高まります。
⑤外部リンクによるSEO強化
インフルエンサーに商品・サービスに関するURLをあわせて投稿してもらうと、高品質な外部リンクが増えるため、検索結果表示順位の向上に役立ちます。外部リンクとは、他のサイトに貼られた自社のサイトへのリンクのことで、検索結果表示順位をあげるための重要な要素の一つです。
Google検索の結果では記事やサイトだけでなくSNS投稿やYoutube動画も表示されるため、インフルエンサーの投稿が検索で上位表示され流入増加につながるかもしれません。
▼参考
【初心者向け】SEO対策とは?自分でできる対策方法やポイントを解説 | あけぼの印刷社 (akebono-print.co.jp)
インフルエンサーマーケティング事例
各媒体のインフルエンサーマーケティングの事例を紹介します。
【Instagram】鷲見玲奈さん:ロクシタン ギフトボックス
フリーアナウンサーの鷲見玲奈さんがロクシタンの「フレフレ!!フレグランスギフトプレゼントキャンペーン」の一環として、Instagramでフレグランスギフトを紹介しています。
ロクシタンアカウントのフォローとコメントで、ロクシタンギフトと鷲見玲奈さんの直筆メッセージカードがあたるキャンペーンです。この投稿には以下の狙いがあります。
- ・香りを詳しく説明した投稿による商品への理解促進
- ・ロクシタン商品の販売促進
- ・公式アカウントのフォロワーの増加
結果、2.6万件のいいねと100件を超えるコメント(2022年4月時点)を獲得しており、ターゲットに対してしっかりとリーチできた好事例です。
【Youtube】Hikakin TV:雪見だいふく
チャンネル登録者数1,000万人を超える人気YoutuberのHikakinさんが、ロッテの雪見だいふくをトーストにのせて食べるという内容のショート動画を投稿しています。2021年に40周年をむかえた雪見だいふくのアレンジレシピの紹介です。
この動画には以下の狙いがあります。
- ・雪見だいふくの斬新な楽しみ方の紹介による、新たな顧客の獲得
- ・雪見だいふくの斬新な楽しみ方の紹介による、リピート顧客の獲得
結果、11万件のいいねと298万回を超える再生数(2022年4月時点)を獲得しており、非常に多くの消費者にリーチした施策例です。
【Twitter】唯一無二の絶品グルメ(むにぐるめ):肉どうし(京都の飲食店)
フォロワー130万人を超えるグルメアカウント「むにぐるめ」さんが、京都の生肉ユッケが食べられる焼肉屋「肉どうし」を紹介しています。写真や動画を使いながら料理の魅力を説明しています。
この投稿には以下の狙いがあります。
- ・リツイートで拡散されることによる店舗の認知拡大
- ・動画や画像のビジュアル訴求による料理の理解促進と来客増加
結果、1.2万件のいいね、2,000件を超えるリツイート(2022年4月時点)を獲得しており、グルメ情報がほしいターゲット層にアプローチした施策例です。
【TikTok】指男(Yubio):学割MAP
フォロワー290万人を超える指パッチンTikToker「指男」さんが「学割MAP」という地図上で学割を受けられるお店や求人を探せるアプリの投稿をしています。20秒間の短尺動画の中で学割MAPを簡潔に紹介しています。
この投稿には以下の狙いがあります。
- ・TikTokの拡散性を活かしたアプリの認知拡大
- ・動画内の説明による、アプリの理解促進
結果、42万回の動画再生、8,000件のいいね、150件を超えるコメント(2022年4月時点)を獲得しており、多くの人にリーチした事例となっています。
インフルエンサーマーケティングを成功させるポイント
インフルエンサーマーケティングと言っても、ただやみくもにインフルエンサーを起用するだけでは効果があがるわけではありません。以下では、インフルエンサーマーケティングを成功させるために重要なポイントをご紹介します。
目的を明確にする
まずインフルエンサーマーケティングを行う目的を明確にしましょう。商品・サービスの認知を高めたい、商品・サービスを深く知って欲しい、商品・サービスの購買につなげたいなど目的はさまざまです。マーケティング戦略全体を整理した上で、インフルエンサーマーケティングの目的を明確にしましょう。
ターゲットに合った投稿媒体とインフルエンサーを選ぶ
商品・サービスのターゲットに合った投稿媒体とインフルエンサーを選びましょう。ターゲットに沿わないインフルエンサーを選んでしまうと非効率な施策となります。以下の観点から適切なインフルエンサーを選びましょう。
- ・使用したいSNS
- ・フォロワーの性別
- ・フォロワーの年代
- ・フォロワー数
- ・フォロワーのエンゲージメントの高さ
インフルエンサーの特徴を活かした投稿内容を企画する
商品・サービスの特徴などをインフルエンサーに伝えることは必要ですが、投稿内容に関してはインフルエンサーの特徴が出る投稿内容を意識しましょう。投稿内容を細かく指定しすぎるとインフルエンサーの個性がなくなり、フォロワーやファンにとって広告のような投稿と感じさせてしまうと、販促効果は期待できません。インフルエンサーの個性や特徴が生かされた投稿のほうが、ファンであるフォロワーには好意的に受け取られ、結果的に施策効果が高まります。
リスク管理を行う
インフルエンサーが投稿する内容には必ず目を通し、炎上案件とならないことは必ず確認しましょう。PR案件であることが明記されているかも確認してください。広告だと気づかれないようにわざとPR表記をせずに宣伝する手法をステルスマーケティングと呼びます。ステルスマーケティングを行うと消費者からの信頼を失ってしまうため、注意が必要です。
まとめ:ターゲットにあわせてインフルエンサーマーケティングを活用しよう
インフルエンサーマーケティングは、今後市場規模が拡大していくと言われています。近年、普及しているSNSを上手く活用して、自社のマーケティング効果を最大化させましょう。インフルエンサーマーケティングをする上で、目的を整理し適切な媒体と適切なインフルエンサーを選ぶことが重要です。また、マーケティング施策全体でのインフルエンサーマーケティングの位置付けも明確に整理するようにしましょう。
この機会にインフルエンサーマーケティングを検討してみてはいかがでしょうか。
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