【お知らせ】茨城県の「DX推進計画策定支援企業」に、あけぼの印刷社が選ばれました

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近年メディアで取り上げられることが多い「DX(デジタルトランスフォーメーション)」。全社を挙げて推進を考えている経営者の方も多くいらっしゃると思いますが、なかには「DXを始めたいが何から考えれば良いか分からない」と悩んでいる方も多いはず。

このたびあけぼの印刷社では、茨城県が行う「DX推進計画策定支援」の対象企業に選ばれ、3ヶ月にわたる活動を経て2022年3月15日に活動報告を行いました。

自社ではなく、お客様の集客課題解決に関わるDXということで、少々特殊な事例ではありますが、この3ヶ月間で行った計画策定の内容はDX化に取り組む他の企業様のお役に立てるのではないかと考えました。

そこで本記事では、あけぼの印刷社が「DX推進計画策定支援」で取り組んだことを解説しつつ、弊社が目指すDXについても紹介いたします。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

DXはDigital Transformationの略語で、デジタルによる変革を意味します。簡単に言うと「ITやAIといったデジタル技術を使って日常生活やビジネスをより良くすること」です。

COVID-19の流行に代表されるような社会の変化や、激化するビジネス競争に打ち勝つためにはDXは避けられず、近年メディアでも頻繁に取り上げられるテーマとなりました。

この概念は元々、2004年にスウェーデンにあるウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱したものとされています。DXという言葉の定義はありませんが、経済産業省では「DX推進ガイドライン」において、次のように説明しています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」引用元:DX推進ガイドラインを取りまとめました|経済産業省

データやデジタル技術を活用することで、マーケティングの精度向上や業務の効率化・コスト削減を行うだけではなく、新たな付加価値を見出し、企業の競争優位性を高めていくことがDXの目的です。

茨城県のDX推進計画策定支援とは

DX推進事業チラシ(PDF:234KB)より抜粋

「次世代技術活用ビジネスイノベーション創出事業」の一環

新たなビジネス創出により中小企業の競争力を強化するため、近年 IoT・AIなどの技術やビジネスプラン構築に関わる知識が欠かせないものになっています。そのため茨城県では、次世代技術を活用したビジネスの創出・展開までの支援を目的として「次世代技術活用ビジネスイノベーション創出事業」を2019年度から2021年度まで実施し、県内企業の成長をサポートする試みを行っています。

「次世代技術活用ビジネスイノベーション創出事業」において、企業のDX化やビジネスプラン構築の支援を主軸としたものが「DX推進計画策定支援」です。これは、DXにより目指したい姿や目的などをまとめた「DX推進計画」の策定に向けて、アドバイザーが伴走するという内容となっています。

「DX推進計画策定支援」の内容と目的

「DX推進計画策定支援」定例会議の様子

支援の内容として、主に以下の2点が想定されています。

①DXによる目指す姿を明確にし、目的・目標を設定する

②実施内容やそのスケジュールを策定し、実行のための体制構築をはかる

実行可能なDX推進計画を策定することが、これらの支援の目的です。

DXの実現には、組織全体の理解と行動が不可欠なため、有志のメンバーにプロジェクトへ参画してもらい、会社やサービス、顧客・市場について一緒に考える機会を設けます。

ITコーディネータなどの資格を持つアドバイザーが、そうしたディスカッションの場に加わり、議論を促し、取りまとめます。

あけぼの印刷社が応募した理由

弊社では数年前からマーケティングやデジタル化に取り組んでおり、そのための人材採用や設備投資を行ってきました。デザイン・印刷の内製化やペーパーレス化によって業界全体が縮小を余儀なくされるなか、新たな価値を創出して他社と差別化を行う必要があるためです。

すでにDXを推進している弊社が「DX推進計画策定支援」に応募したのは、私たちが取り組んでいるDXが“今できること”の範疇に収まってしまっているのではないか?という懸念からでした。外部の専門家から客観的な意見を頂くことで、あけぼの印刷社だからこそのDXとしてブラッシュアップさせる狙いがありました。

▼あけぼの印刷社の描くビジョンについては以下の記事をご覧ください。

【社長インタビュー】「2022年は変革の年。ここで変わらなければ未来はない」あけぼの印刷社が目指す未来とは。

あけぼの印刷社のDX推進計画策定

全10回で構成される計画策定までの主な流れは以下の通りです。

  1. 事業ドメイン分析
  2. 目指す姿の定義
  3. DX推進体制構築
  4. アクションプラン決定
  5. 活動報告

アドバイザー同席のもと、代表と社内メンバーがディスカッションを繰り返し、計画を策定しました。

メンバーの色々な想いも聞くことができ、計画策定していく中でも各々のマインドの改革(トランスフォーメーション)ができたと思います。

DX検討するにあたっては、対応できていない顧客ニーズを掘り下げるとともに、インサイト(購買行動の根底にある、時には本人さえも気付いていない動機や本音)を考え今後のサービスの在り方について何度も議論を重ねました。何度も振り出しに戻っていたように思っていましたが、完成した計画書を見るとあの時の何度も議論していたことが重要だったのだと気づきました。

1. 事業ドメイン分析

事業ドメイン分析(発表資料より抜粋*一部伏字にしています)

最初に行ったのは「As-Is・To-be」分析です。目指すべき状態と現状を比較・整理することで、理想の実現にあたっての課題を明らかにすることができます。今回は多角的な視点で考えられるよう、3Cのフレームワークに当てはめて分析を行いました。

▼3C分析については以下を参照。

3C分析とは?マーケティングフレームワークで顧客・競合・自社を分析しよう | あけぼの印刷社 (akebono-print.co.jp)

なかでも重要視したのは、顧客の声です。営業担当者からお客様のニーズを引き出し、そのお困りごとを如何にして解決しているか(または、今後解決するか)を徹底的に深掘りしました。

その結果、お客様が普段行っている集客・販促施策の費用対効果が不明確であること、より効率的・効果的な方法があるはずなのにそれが分からないことが、お客様のインサイトだという結論に至りました。

その原因の1つが、媒体や施策ごとに異なる会社に販促物の発注を行っていること。チラシはA社、DMはB社、Web広告はC社、といった具合に別々の会社へ依頼することによって、デザインや訴求内容の一貫性が崩れてしまったり、効果測定の仕組みを用いずに施策をおこなってしまったり、といった問題が生じてしまいます。

事業価値(発表資料より抜粋)

一方弊社では、企画からデザイン、製造、Web広告やホームページの運用・分析、改善提案までを行えるため、こうした問題を解決することが可能です。

2. 目指す姿の定義

続いて、DX戦略策定に入ります。先に定義した事業価値を踏まえて、どのようなDXを行えばお客様に喜んでいただけるのかというアイデア出し(ブレインストーミング)を行いました。実現可能性は一旦考えずに、とにかく思いついたことを発散します。

ジオターゲティングや画像文字認識、AI、センサーによる人流分析など、様々な最新技術に関わるアイデアが出ましたが、最終的には事業価値と相性が良い来店計測システムやデジタルサイネージによる販促効果の見える化を提供することになりました。

目指す姿(発表資料より抜粋)

3. DX推進体制構築

次にDXを推進する体制について考えました。DXは代表や一部の社員が考えたところで実現できるものではなく、役割やメンバーのコミットメントが欠かせません。

DX推進体制(発表資料より抜粋*一部伏字にしています)

そのため上記のような役割と担当分けを行い、各メンバーに業務を割り振りました。計画の初期段階から関係者を巻き込むことで当事者意識が醸成され、推進力が上がります。

4. アクションプラン決定

最後にアクションプランを決めていきます。計画には短期的なものと長期的なもの、大きく2種類存在しますが、今回のDX推進計画策定は、あけぼの印刷社が将来にわたって提供する「お店繁盛ソリューション」の第一段階・販促効果測定にフォーカスをあてて計画を立てました。

効果や成果の検証を重ねながら、長期的な計画として、お客様のご予算や目的、業態、販促物、ターゲットなどに応じて、サービスを組み合わせて提供していきたいと考えています。

アクションプラン(発表資料より抜粋)

5. 活動報告

活動報告の様子(Zoomでの発表)

計画策定後、「次世代技術活用ビジネスイノベーション創出事業」に携わる県の関係者・前回のプロジェクトに参加された企業の皆さまの前で、活動報告を行いました。当初はリアルの会場での発表を予定しておりましたが、新型コロナウイルス蔓延防止の観点から、オンラインでの発表となっています。代表の山田が策定した計画の詳細をプレゼンし、最後に未来へ向けての展望で締めくくりました。

なお今回発表した内容は、近日中に全社員・スタッフが集う全体会議で展開される予定です。計画策定に関わったメンバーだけでなく、全社員がDX推進の意味を理解し協力し合うことが、DX化成功への第一歩と考えています。

まとめ:あけぼの印刷社はこれからもDXを進めていきます

今回の記事では、あけぼの印刷社の考えるDX推進の概要と「DX推進計画策定支援」で行ったことを紹介しました。形にしたものの、やはり計画は実行してこそ意味があります。DXとの相性の良いマーケティング領域で茨城県のリーディングカンパニーを目指して、引き続きお客様の声に耳を傾けながら、新たな商品開発や課題解決に邁進します。

DX推進や集客支援に課題を感じていらっしゃる方は、お気軽にご相談ください。

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