【SNSマーケティングの基本】SNSで集客するために必要なこととは?成功事例も解説します

マーケティング

最近では、SNS上での企業プロモーションや商品口コミが毎日のように投稿されています。すでに個人の発信だけでなく、企業も「集客」や「売上獲得」のためにSNSを活用する時代になりました。

一方で、「集客のためにSNSを始めたいけど、媒体が多すぎて選べない」「とりあえずアカウントは作ってみたけど、何を発信すればいいの?」といったお悩みを持つ販促担当者の方も多いのではないでしょうか。

今回は、メリット、各SNSの特徴、ポイントや成功事例まで、SNSマーケティングについて網羅的に解説します。本記事を参考に、自社のマーケティング戦略にSNSを取り入れてみましょう。

SNSマーケティングのメリット

SNSマーケティングとは、SNSを通じて潜在顧客やファンと繋がり、ビジネスを成長させる仕組みを作ることです。

まず、SNSマーケティングのメリットを2つ解説します。

①マーケティングファネルの全工程に有効

SNSは、マーケティングファネル(顧客の購買行動モデル)の全工程に有効なツールです。Web広告などのマーケティングファネルの一部分に特化している他のマーケティング手法に比べ、目的や商材に合わせてより柔軟に活用することが可能です。

ユーザーは、SNS投稿をきっかけに商品を認知し、継続的に接点を持つ中でSNS上で商品情報を集め、購買に至り、購買後の感想を口コミとしてSNSに投稿します。今やSNSは、消費行動の中で欠かせないツールとなっています。

さらに、投稿された口コミは別のユーザーが商品を認知するきっかけとなります。ファンの口コミがまた新たなファンを生むことで、好意度を循環させられるのです。

②購買のきっかけになりやすい

SNSマーケティングの効果に疑問を感じている方もいるかもしれませんが、SNSは購買のきっかけになる可能性が高いツールであるという調査結果が出ています。(参考:SMMLab

アライドアーキテクツ株式会社の調査によると、どの媒体でも過半数が、SNSをきっかけに初めて利用するECサイトで商品を購入したことがあると回答しています。

また、企業アカウントの投稿やキャンペーン情報が購入のきっかけになっているという人が過半数であることからも、SNSマーケティングが有効であることが分かります。

各SNSの特徴と選び方

SNSは種類が多いため、どれから始めたらいいのか、複数の媒体を運用すべきか、さまざまな悩みが浮かんでくるかもしれません。

重要なのは、各SNSの特徴を理解した上で、商材や目的に合わせて使い分けることです。

特徴

各SNSのユーザー数や年代特性をまとめました。

また、それぞれの媒体特性や利用シーンを挙げ、拡散性と匿名性の軸でマッピングすると以下のようになります。

SNSは、次々に新しい媒体が登場したり、機能のアップデートが発表されたり、Webマーケティングの手法の中でも特に動きが早い領域です。各媒体について常に最新の情報をキャッチアップするように心がけましょう

各SNSのユーザーの特徴に関しては、こちらの記事を参考にしてください。

選び方

SNSマーケティングは、自分たちが設定した目的を達成するための手段にすぎません。各SNSの特徴を理解した上で、目的を達成するために最も有効な媒体を選んで運用しましょう

扱う商材の特徴やターゲットも、SNSを選ぶ上で重要です。上の各媒体の特性マップをもとに、自社商品のマーケティングに必要な媒体を選びましょう。

例えば、20代女性をターゲットにしたオーガニックコスメの認知拡大を目的とするなら、ビジュアルで商品やブランドイメージまで訴求でき、ターゲットが日常的に触れているInstagramが最適でしょう。

地域に根ざした小さな飲食店であれば、近くに住むお客さんなど、関係性が近い人にアプローチすることの方が、ネット上で多くの人に知ってもらうことよりも優先度が高いこともあります。その場合は、Facebookページを活用したり、LINEで限定情報の配信やショップカードを運用して、確実に来店してくれるファンを増やすことを目指してもよいでしょう。

また、運用する媒体の数は複数でも問題ありません。優先度と、SNSマーケティングに割ける工数を照らし合わせながら、2つ目、3つ目の媒体の運用も検討しましょう。

複数の媒体を運用すると、各媒体間での送客や連動した施策を行うことができるほか、特性の異なるターゲットに網羅的にアプローチできるようになります。

集客効果を高めるSNSマーケティングのやり方

SNSマーケティングを始めるにあたって、「とりあえずアカウントを作って投稿を続けてみればOK」と思っていませんか?

分析も改善もなく、“なんとなく”で運用をしている状態では、効果が上がらずかけたリソースが無駄になってしまいます。その状態を防ぐためにも、まずは設計からしっかり行いましょう。SNSマーケティングで集客効果を高めるためのやり方を5つのステップで解説します。

1.目的の明確化

まず、SNSマーケティングを行う目的を明確に言語化しましょう。

目的としては、認知拡大、SNS経由での購買増加、ブランドイメージ醸成などが挙げられます。

ここでありがちなミスは、フォロワーを増やすことが目的化してしまうことです。フォロワーを増やすことは、認知拡大やファンを増やすといった目的を達成するための手段でしかありません。

このように目的を正しく見定められていないと、コンテンツに一貫性がなくなって効果につながらなかったり、キャンペーン目当てで購買につながらない層ばかりを集客してしまったり、成果が出ない状況に陥ります。

SNSを運用する目的は何か、運用メンバー全員が言語化できるようにしておきましょう。

2.ターゲットを決める

コンテンツを作る上で、SNSを通して誰に商品や情報を届けたいのかが詳細に定まっていることが重要です。年代、性別だけでなく、趣味嗜好や行動特性、悩みといったペルソナが詳細に定められていると、その人は日頃どのようにSNSを使い、どんなコンテンツを求めているのか、自然と理解できます。

ターゲットを設定し、彼らのニーズを理解することが、SNSマーケティングの第一歩です。

3.運用方針を決める

目的、ターゲットに沿って、コンセプト、KPI、運用体制などの運用方針を細かく定めていきます。コンセプトとは、そのアカウントがどんな発信をしているのかを一言で表したものです。

コンセプトはできるだけシンプルであることが重要です。SNSを見ているユーザーは、画面を次々にスクロールして次の情報に移動しています。その中で、パッと直感で理解しやすいコンセプトであることが、プロフィール訪問やフォローにつながります。

コンテンツは目的、ターゲット、コンセプトに沿って制作していくため、コンセプトがシンプルでブレないことは、運用していく上でも重要です。

そのほか、目的を達成するために最適なKPI、運用体制をあらかじめ定めておきましょう。

また、「SNSは手が空いたときにやろう」という考え方では効果があがらず、結局かけた時間が無駄になってしまいます。割ける工数ベースで運用するのではなく、目的を達成するために必要な工数をベースに運用体制を整えましょう

4.コンテンツの制作、運用

ここまでアカウントや運用方針の設計ができたら、それに沿ってコンテンツの制作と運用を行います。

ここで大事なことは、定めた目的や方針から逸れていないか客観的な目線で定期的にチェックすることです。フォロワー数などのKPIを気にするあまり、目指していた方向性から運用がずれていくことは、SNSマーケティングにおいて陥りがちな課題です。

ファンは一貫したコンセプトに惹かれてファンになるのであり、コンセプトがブレているとファンは離れていきます。コンテンツが方針からブレていないかということに細心の注意を払いましょう。

5.運用の分析、改善

コンテンツは「発信して終わり」ではなく、しっかり分析して改善を行いましょう。クリエイティブを客観的に振り返り、何がターゲットに刺さるのかを見極めることでさらなる効果を望めます。

また、各媒体特有のアルゴリズムについて把握し、その仕組みに沿って運用することも効果への近道です。各媒体の公式が発信する情報をキャッチしたり、運用を分析する中で法則性を見つけたりすることで、その媒体をハックすることができるようになります。

番外編:炎上対策をしよう

SNSを運用していれば、炎上のリスクがつきまといます。少しでもリスクを減らすために、炎上前後の対策をあらかじめ決めておきましょう

炎上前の対策としては、社員のソーシャルメディアリテラシー向上のための取り組みや、投稿前のWチェックなどをルール化することが挙げられます。

炎上後の対策としては、炎上のタイプ別に対応をマニュアル化し、緊急時の情報伝達フローや役割分担を明確化しておくことが重要です。

SNSマーケティングのポイント:UGCを活用しよう

SNSマーケティング成功の鍵は、「好意度が循環するための仕組み作り」です。SNSならではの特長として、UGCが発生しやすいことが挙げられます。

UGCとは「User Generated Contents」の略で、ユーザーによって発信されたコンテンツのことです。SNS上の口コミはUGCに含まれます。100人のフォロワーがいるユーザーがSNS上に口コミを投稿すれば、新たに100人の認知を生む可能性があります。

また、口コミはただ認知経路になるだけでなく、購買につながりやすい良質な認知のきっかけになります。一般のユーザーが発信した情報はリアリティがあって信頼性が高いためです。

よって、質の高いUGCを多く発生させる仕組みを作ることができれば、商品やブランドへの好意度をマーケティングファネルを通して循環、増大させることができます

そのために、SNSへの口コミ投稿を促すような施策を実行しましょう。UGC活用については、こちらの記事を参考にしてください。

SNSマーケティングの成功事例

企業のSNSマーケティング成功事例をご紹介します。

①Twitter:シャープ

SNSマーケティングの成功事例といえば、シャープのTwitter。80万以上のフォロワー数を誇ります。

シャープのTwitterの成功の鍵は、「限りなくユーザーに近い目線でのつぶやき」です。企業の宣伝感は全く感じさせず、Twitterをスクロールしていて目に留まるような面白い情報や共感できる考えを投稿しています。

ユーザーが思わず反応したくなるような共感性がポイントです。

②Instagram:日産

日産自動車は、Instagramのグローバルアカウントで600万人以上のフォロワー数を誇ります。

ポイントは、スタイリッシュな自社商品のクリエイティブだけを集め、ブランドイメージを醸成できていること。一貫したコンセプトに沿った運用が重要であることが分かります。

また、UGCをリポストしているところもポイントです。コンテンツ制作のための工数を削減しつつ、ユーザーとコミュニケーションを取ることでファン化につなげることができています。

まとめ:SNSマーケティングで効果的に集客しよう

SNSマーケティングは、マーケティングの全工程において有効な手法です。集客にも売上増大にも活用できます。まずは各SNSについての理解を深め、運用の設計をするところから始めてみましょう。

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