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近年では、新型コロナウイルスの影響もあり「リモートワーク」というワークスタイルが一気に普及しました。都心の企業がリモートワークに踏み切る中、地方企業では未だに従来の出勤スタイルが残っていることも少なくありません。リモートワークを導入してみたいけど「どうやって導入するのかがわからない」「生産性が落ちてしまうのではないか」など不安に思うこともあるでしょう。
あけぼの印刷社では、2020年9月からリモートワークを導入しています。特に、マーケティング部門やデザイン部門では、出社とリモートを組み合わせた働き方を導入し、フルリモートで勤務しているスタッフも在籍するなど、新しい勤務スタイルを取り入れています。
今回は、当社がリモートワークを導入する際に気を付けたポイントや、実際にリモート勤務しているスタッフの声をお届けします。ぜひ参考にしてみて下さい。
もくじ
リモートワークを導入すべき理由
①新型コロナウイルスの影響
当社も他の多くの企業と同じく、新型コロナウイルス(以下コロナ)の感染防止の観点からリモートワークを導入しました。コロナの影響で「三密」や「ソーシャルディスタンス」など、人と人との接触を極力回避するご時世になり、当社でも働き方を改める必要がありました。
また、コロナの影響を考慮して、会社としては、お客様の「伝える」をサポートする「情報伝達業」に原点回帰しました。情報伝達業として、お客様のあらゆる課題をハイクオリティで解決するためにも「webマーケティング」や「デザイン」に強い人材を採用しています。
②優秀な人材を獲得するため
当社としては、リモートワークを導入することで「優秀な人材を獲得したい」という大きな目的があります。通常、東京などの首都圏で働いている人が、茨城県に移住することは少ないでしょう。UターンやIターンで茨城県に戻るパターンもありますが、それでも少数です。リモートワークが可能になれば「場所」に縛られずに働くことができます。なので、茨城県の中小企業でも、リモートワークという環境を整備できれば、全国から優秀な人材を採用するチャンスがあると考えています。
2020年はコロナの影響もあり、専門的な知識や実績を持った人々が自分の働き方を見つめなおし、転職活動が活発化したタイミングでもありました。当社としては、リモートワークを導入し「全国からあけぼの印刷社に勤務できる」という環境を早急に作るべきと考えていました。これは、優秀な人材を獲得し、事業を成長させることだけが目的ではありません。新しい人材が入ることで社員同士が刺激し合い、会社全体として成長することまでを視野に入れています。働き方が多様化しているので、企業としては「採用」という面で大きなチャンスがあるはずです。
メリット
改めてリモートワークを導入するメリットを考えてみましょう。
- ①(企業は)県外の人材を採用できる
- ②(企業は)事業継続性が高くなる
- ③(社員は)ライフスタイルに合わせて仕事ができる
会社としては大きく二つのメリットがあります。一つは県外の人材を採用できるようになること。もう一つは、自然災害が長く続く環境や交通網が止まった時でも事業を継続できることです。雪や人身事故などのトラブルが起きても、リモートで対応できれば、事業がストップすることはありません。
また、社員のメリットは、働く場所が住む場所に固定されず、全国の会社に勤務できることです。今までは、会社の近くに住むことが前提でしたが、自分のライフスタイルに合わせて仕事と住居を選択することができます。子どもや家族が体調を崩してしまった場合でも、リモート対応しながら勤務できるため、プライベートをおろそかにすることなく、仕事に取り組むことができます。
デメリット(懸念点)
リモートワークを導入する際に「はたして上手く機能するのだろうか?」という不安はつきものです。当社では導入にあたって「どういった不安が考えられるか」「その不安を解消するためにはどういう制度や仕組みが必要か」を考えました。
それらが以下になります。
- ①生産性がおちるのではないか?リモートになると、怠ける社員がいるのではないか?
- ②労働時間の管理が難しいのではないか?働きすぎ、働かなさすぎがおきるのではないか?
- ③コミュニケーションの不足や伝達ミスが起きやすいのではないか?
- ④こちらの要求や期待に合ったアウトプットを出せるのか?
これらの不安に対しては「業務の見える化」「アウトプットベースでの評価」で対応できると考えました。以下で詳しく解説します。
リモートワークを機能させるための工夫
①業務の見える化を徹底する
リモートワークを機能する上で一番重要なのは業務の「見える化」です。当社では具体的に以下のツールを使って業務の見える化を行いました。
・シフト表(Googleスプレッドシート)
来月、どの程度の勤務時間を確保できるかを記入する。それに合わせて仕事の分量や役割を調整する。
・業務管理シート(Googleスプレッドシート)
今月はどのような業務を担当するか、また一つの業務の想定時間を記入する。
・月末ミーティング(1on1)
業務管理シートの内容をもとに、月末に上司と1on1(個別ミーティング)を行う。設定した時間と実際にかかった時間のズレがどれくらいあるか、それが生じた原因、次月に向けた改善方法を考える。
・オンライン打刻(スマート大臣)
勤務を開始する時はオンラインの打刻をする。退勤も同様。
・Chatwork
業務開始時には、その日の業務予定と業務予定時間を部署内で共有する。勤務中の連絡はチャットワークで行う。業務連絡や、ミーティングのリンク共有、成果物の共有など、頻繁にやり取りを行っている。成果物はデータで共有できるものが多いため、制作物を入稿したら報告するなど、日々チャットワークで進捗状況を共有する。また、業務終了時には次回の業務予定内容と業務予定時間を共有して退勤する。
・Trello
自分が担当している仕事を全員が見られるようにする。また、上長や他のメンバーから業務のフィードバックをもらいたい場合に、タグ付けをしてリクエストを出す。
・定例ミーティング
週に1回、部署のスタッフ全員が集まり、ミーティングを行う。最初の15分程度はアイスブレイクとして、1週間での出来事などをフリートークする時間を設けている。
業務の進捗や、目標に対しての現状、スケジュールなど、部署内で共通認識を持って働くために定例ミーティングを行い、情報共有の徹底に務めている。
・kintone(サイボウズ)
1日の業務内容とそれに費やした時間を入力する。退勤時は日報としてチャットワークで部署内に共有する。
②アウトプットベースで評価する
リモートワーク導入する上で「本当に働いているのか?」という不安は常に付きまといます。当社では「アウトプットベース」で評価することでこの問題を解消しています。具体的には、「アウトプットのクオリティ」と「それにかかる時間」です。厳しすぎる基準で評価をするわけではないですが、働き方に自由度を与える代わりに、質の高いアウトプットを要求しています。
成果物で評価をするので、ある意味ドライな部分もあります。成果物がこちらの期待以下で、それが今後も改善される見込みがないときは、契約を解除ということももちろん起こりえます。これは出社をしているスタッフにも当てはまることですが、リモートワークの場合はよりアウトプットで評価する傾向は強くなります、出社やリモートと働き方は異なりますが、会社で働いている以上は「給与に見合う働きをしているか」という評価からは避けられません。
実際にリモートワークをしてみて
社員① 田中さん (フルリモートワーク)
自分はフルリモートで勤務をしているので、「自分が動かなければ、何も動かない」という環境です。普段の仕事は「企画を考える。実行のために自分が動く。あるいは指示して人を動かす。コンテンツを作る。日々の業務で困っていることがあれば、解決策を考え、解決する」という流れです。業務上でわからないことがあった時は、チャットで連絡して30分程度ミーティングしてもらうこともあります。ただ自分が声を発しなければ、誰も助けてくれませんし、誰も動いてくれません。当たり前ですが、自分で考えて「こういう手配をしてください」と指示できる人でないとリモートワークで勤務することは難しいのかなと思います。
リモートワークの大変さとして「現場の温度感」が分かりにくいことがあります。座談会やインタビューをしている際に「その人が今どんな感情か」が直感的にわからないことはあります。座談会ではメンバーの座る位置によって、音が小さくなってしまうこともあるので、座席の位置まで考えて、インタビューや座談会などのコンテンツを作っていくことが自分の課題でもあります。
また、東京からリモートワークで働いているからこそ発見できる「あけぼの印刷社の魅力」があると思っています。社内では当たり前になっているけど、社外からしたら魅力的なことがあけぼの印刷社にはあると思うんです。それらを発見し、発信することが自分の役割だと思っています。
社員② 藤枝さん(出社とリモートを併用)
私は、基本的に週3日勤務して、そのうち2日はリモートワークをしています。出社するときは、定例ミーティングがある日や、提案営業を行うときです。出社の必要がなければ、基本的にはリモートで勤務しています。
移動が多い別の仕事を掛け持ちしていることもあり、もともと場所に囚われない仕事を探していました。ただ茨城県では地方ということもあり、まだまだリモートワークを導入していない企業が多いです。リモートワーク可能という企業でも、最初の3か月は出社が条件だったりします。なので、あけぼの印刷社にたどり着くまではかなり時間がかかりました。
現在、担当している仕事はweb広告の運用や改善です。これらは、パソコンやアカウントさえあれば、場所を選ばずに行える業務なので、リモートワークを積極的に活用しています。
リモートワークの大変さとして、コミュニケーションのタイムラグがあります。自分の仕事が終わって手が空いたときに、出社していればすぐに他のお仕事を手伝うことができますが、リモートだとチャットを通じて連絡するので、どうしてもタイムラグが起きてしまうということはありますね。
リモートだと、アウトプットベースでの評価になりますが、私はその方がやりがいを感じます。前職は、純粋に成果物で評価してくれない会社だったことも関係していると思います。人間関係や、年齢、経験年数によって、評価に影響がでてしまう会社だったので、自分としても「なぜこの評価なのか」と心にもやがかかった状態で働いていました。あけぼの印刷社では、年齢や経験に左右されず、純粋に成果物で評価をしてもらえています。今はそこにやりがいを感じることが多いです。
リモートワークという選択肢を整備する
実際にリモートワークができる環境があることと、リモートワークという働き方をその人が選択するかは、また別の問題です。例えば、困ったときにすぐに相談できるスタッフがいる安心感だったり、雑談できる環境があった方が働きやすいという人は出社向きです。一方で、周りが気になりすぎてしまうため、家で作業できた方が生産性が上がるという人はリモートワーク向きです。
もちろんリモートワークにもデメリットがあります。自宅で勤務することで、オンとオフの切り替えが難しく、出社していたときよりも長時間労働になってしまうということや、駅まで歩く時間が無くなり運動不足になりやすいといった問題もあります。これらに関しては、それぞれの性格と働き方との相性によるので、実際にリモートワークを導入してみないとわからないでしょう。
いずれにせよ、働き方としてリモートワークを整備することは、スタッフの働くモチベーションの向上や、新しい人材を獲得する上でも、重要な取り組みになるでしょう。
管理コストが発生しない人材を獲得する
リモートワークで勤務する以上どうしても「こちらの期待通りに成果を出してくれているか」「怠けていないか」は気になるところです。その際に、管理や監視をしようとすればするほど「管理のための時間と予算」がかかることになります。これでは、せっかく優秀な人材を獲得したとしても、効率的に仕事ができているとはいえません。重要なことは、「自己管理能力」と「自分で考えて自分で実行する力」を持ち、「報告・連絡・相談」が当たり前にできる人材を採用することです。
実際に、当社が面接を行う際は「自分で考えて行動できる人」であるかどうかに注意して、採用活動を行っていました。
組織には「言われたことを淡々とやる」という人材も必要ですが、リモートで勤務する以上は「自分で考えて行動できること」が条件になります。リモート職種の採用では、能力が高く、自分の専門領域を持ち、当社に足りない部分を補える人材を求めています。そのため「過去の実績や専門的な知識があるか」「自分で考え、自分で実行できる人か」「報告・連絡・相談などのコミュニケーションが問題なくできる人か」を判断基準にしていました。
終わりに
今回はリモートワークについて解説しました。今後も「with コロナ」の時代がまだまだ続くと予想されます。このような社会環境では、企業がリモートワークの整備は急務になるでしょう。また、一人一人が働きやすい環境を作るためにも、会社として県外の人材を採用するためにも、リモートワークの導入には大きなメリットがあります。本記事を参考にリモートワークの導入を検討してみてください。
◎当社では現在複数の職種で社員を募集しています。
職種によってはリモートワーク勤務も可能です。
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あけぼの印刷社では、Web広告の運用だけでなく企画・実行・分析までの一連の流れを代行するWebマーケティング支援を行っています。
本書では、あけぼの印刷社が実際に行っているマーケティング支援の事例を紹介しています。ビジネスや業務のお悩みについて、どんなお手伝いができるかをお客様に知っていただくために制作しました。